小川糸著『ライオンのおやつ』を読んで号泣

こんにちは。

昨日、小川糸さんの『ライオンのおやつ』を読みました。

小川糸さんの本は今まで何冊か読んできました。

最初に読んだのは『食堂かたつむり』。
そのあとに『つるかめ助産院』『ツバキ文具店』『蝶々喃々』『リボン』『キラキラ共和国』を読みました。

どの話も小川糸さん独特の世界観があり、そのまったりした雰囲気がとても好きです。文章もやわらかいんですよね。

どの話も出てくる人びとのこころがきれいで、少し現実感がないところも好き。

わたしはせっかちで現実的なタイプなので、小川糸さんの小説に出てくるゆっくりと日々の生活を大切にして、人の気持ちを考える人びとに憧れます。

インターネットや新しいもの好きなわたしと違って、アナログで昔からの生活を重んじるところも、自分には絶対無理なんだけどうらやましい。

あとは食べ物ですね!
食べ物の描写がとても上手で、読んでいると出てくる食べ物を食べたくなります。なんだか温かい食べ物なんですよ。

これらは小川糸さんの本に共通していることです。

今回読んだ『ライオンのおやつ』も基本的に雰囲気は似ていました。


(2019年 ポプラ社 小川糸『ライオンのおやつ』)

『ライオンのおやつ』は、余命いくばくかの人びとが瀬戸内海の島にあるホスピスで暮らす話です。

主人公はひとりの若い女性。その人がホスピスで暮らし始めてから死ぬまでの期間のことが描かれています。

読み始めて、3分の1くらいでわたしは号泣してしました。

涙がポロポロと頬をつたい、嗚咽を堪える状態に。ひとりで読んでいてよかった……。

人はふだん生活していると死についてはほとんど考えませんよね。なにか考える機会がないと。

この本を読むと死や生きることについて考えさせられます。

若いから関係ない……と思いがちだし、若いと死に対して強気になる人もいますが、この本を読むとそうは思えないかなあ。

わたしは3時間弱で読み終えたのですが、2時間くらい泣いていたような気がします。そのあとも涙腺が崩壊したまま治らず、こころが興奮状態だったのか、なかなか寝つけませんでした。

この本の評価は絶対高いだろうと思い、アマゾンのレビューを読んでみるとさまざまな意見がありました。

「爽やかな涙が流れました」
「泣けるけど、暗くならない話」
など。

え?
爽やかに泣ける?

たしかに死ぬのが怖くなくなるというか、暗くてかなしい話ではないです。

でもわたし、全然爽やかに泣けなかった。
だって号泣だもの。

たぶん、客観的に読めば爽やかに泣けるんです。
でもわたしは本を読むとき、まるで自分のことのように感情移入してしまい、現実に自分の身に起こったことのように読みます。

だから、こころが共鳴しすぎたのかもしれません。
いいところだけではなくて、主人公の苦しみも感じすぎたのかも。

また、ほかの意見としては、
「現実味がない」
「きれいすぎる」
「スピリチュアルすぎる」
などがありました。

わたしにはホスピスや人の死と関わる経験があまりないので現実味がないかどうかはわかりません。

たしかにきれいすぎるお話なので、現実的ではないのかもしれません。
その点はわかりませんが、わたしはフィクションとして捉えたので問題ありませんでした。

スピリチュアルすぎるというのは、そういう感じるもいるでしょう。
死後の世界や幽霊を信じていないと興醒めする可能性はなきにしもあらず。

わたしの場合、スピリチュアルと感じるような部分を「幻覚・幻聴かな」「妄想かな」「死ぬ前に脳はそう思うのかもしれない」と思って読んでいたので、そこまでスピリチュアルとは感じませんでした。

「幻覚・幻聴かな」とある意味現実的に読んでいるのに大泣きしているのも不思議ですが……。

わたしは死んだことがないので、死んだらどうなるかわかりません。なので、死後の世界があるかないか、どちらとも言えないと思っています。

現実的とか非現実的とか関係ないんです。だって、経験したことないし、死んで生き返った人もいかないからわからないと思って生きています。

そのため、なにも考えずに素直に読めたのかもしれません。
この本は素直に感じるまま読むのがおすすめ!

死ぬ前に読むと怖なくなくなる本だと思いました。
死ぬ側も死ぬ人の近くにいる人も。

お読みいただきありがとうございました。

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